人気の高い成城石井のプレミアムチーズケーキを購入しました。
1980年代以前から、成城石井を存知の方のなかには、限られた地域の路面店事業が主たる高級スーパーというイメージを持たれておられる方もいるかと思います。でも、成城石井は、1990年代後半から事業方針の積極性が顕著になり、駅ビル、デパ地下、ショッピングセンターテナント、オフィスビルといった多様な店舗展開、直営店だけでなくフランチャイズ店も抱え、いくつかのワインバーを経営するなど事業規模を拡大しています。
関東では、東京、神奈川、千葉、埼玉、栃木、茨城、中部では、愛知、静岡、山梨、岐阜、関西では京都、大阪、兵庫、奈良に出店していますから、意外と広範囲ですね。

公式サイトによると、〔成城石井の基本戦略は「商品が生み出される全てのプロセスにこだわり、その結果開発された商品を提供することでお客様に喜んでいただくこと」で、世の低価格化路線とは一線を画しています〕とありますから、高級志向であることには変わりありません。ただ、私が日々のお買い物ついでにこの商品を注文した楽天マートがそうであるように、商品の一部を他の企業が提携販売するようにもなっているので、取り込む顧客層の間口も大きく広がりました。

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成城石井のセントラルキッチンで製造
成城石井のプレミアムチーズケーキは、パティシエが成城石井のキッチンで手造りしています。価格も千円未満、目下のところ900円程度。まあ、一般的なスーパーで売っているこの手のチーズケーキに比べると、高いのかもしれませんが、専門店のケーキと比較すると、割高とも思えません。現在は、大手スーパーでも、老舗、有名店の味を販売することが珍しくないので、そう感じるようになったのかもしれませんが。特定地域で根を下ろしてきた老舗の類も、間口を広げた事業拡大の波に乗ったところが多いということなのでしょう。

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チーズ本体は紙製の容器に入っています。容器の四隅が、手で剝がし易い糊付けされているため、非常に取り出しやすいです。この辺りは、細かな工夫と気遣いを感じますね。
チーズケーキの上に載っているのはシュトロイゼル。小麦粉、バター、シナモン、砂糖などを混ぜ込んだホロホロとした粒状のフランス菓子です。ケーキやタルトの上部に乗っているのを、よく見かけますよね。

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シュトロイゼルの下は、スライスアーモンドとレーズンが混ぜられたクリームチーズ、ベースのスポンジにはキビ糖をしようしています。キビ糖は、精製途中の砂糖益を煮詰め、さとうきびの風味やミネラレルを残し、独特のコクを持つ甘みが特徴です。

私がパクっとな。
『………』
微妙です。もちろん、まずくはありません。シュトロイゼルは、甘すぎるとか、逆に砂糖の焦げた苦味が嫌だとか、好き嫌いがあると思うのですが、私は嫌いな味ではありませんし、スポンジの柔らかな甘み、香りやコクもイイ感じです。
ただ、クリームチーズの酸味や香りが弱すぎるように思いました。濃厚ではあるのですが、ただ、ただ、まったり感と甘さだけが口のなかに広がります。

主人がパクっとな。
『うまい。このチーズケーキ美味しいね』

私は(ああ、なるほど)と思いました。
うちの主人は、チーズが食べられないわけではありませんが、少なくとも、海外のリゾートホテルで出されるようなチーズには、絶対、手を伸ばしません。もっぱら欧州からの輸入品だからです。ヤギの乳を原料したチーズだけでなく、ウシの乳を原料にしたチーズも、国内産のチーズに比べ、癖が強くて苦手。一方、私は国内産のチーズより、輸入品のチーズを好みます。

おそらく、このチーズケーキは、より幅広い層に、美味しいと思って貰えるチーズケーキという観点を大事しているのでしょう。そのため、チーズがそれほど好きでない人も、抵抗なく食べられるチーズケーキに仕上がっています。

逆に、国内産のチーズの風味やコクが物足りないと思う方は、ちょっとばかり、不意打ちを食らうかもしれません。見た目も濃厚そうですし、プレミアムというネーミングから、ごく自然に濃厚なチーズをイメージしてしまうと思うのですが、その濃厚さのイメージが、どんなチーズを好むかによって、食べる前から、人によって大きく違ってしまうのです。

私は、リピしたいとは思いませんでしたが、主人は、リピしたいと言っていました。どちからといえば和菓子を好む主人が、洋菓子でリピを望むのは、とても珍しいことです。ですから、そのうち、また買うと思います。そういう意味では、和菓子を好む年代の方でも、食べやすいチーズケーキなのかもしれませんね(*^_^*)。
購買層が幅広くなったことも影響しているのでしょうが、結局、嗜好が異なる家族が一緒に、友人が一緒に、恋人が一緒に食べられるものが、高リピート対象の美味しいものなのかもしれません。そういう味を目指したチーズケーキだと思いました。

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