ダイソンの掃除機の箱には、どこかにダイソンの創業者にして、紙パック不要のデュアルサイクロン(DC)掃除機の発明者、ジェームス・ダイソン氏が写っています。

DDM ダイソンデジタルモーター

彼が持っているのは、ダイソン掃除機のCMでも耳にするDDM(ダイソンデジタルモーター)。
DDMにはバージョン(V)があり、ダイソンの主力製品のコード付き掃除機にはV4、コードレス掃除機はV8やV6が搭載されています。

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と、ここまで読んで、気づかれた方も多いでしょう。
ダイソン掃除機のシリーズ名に登場するDCやVは、これらから来ているのですね(*^_^*)

ダイソンの掃除機選びの手順を確認

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前回は、予備知識と、①の部分について書きました。
今回は、②の部分。ダイソン掃除機選びのなかで難所となる掃除機本体の性能を比較する際のポイントのお話です。

ダイソンの掃除機本体の性能を比較するポイント

ダイソンの掃除機本体の性能を比較するポイントは以下の3点になります。

○サイクロン技術
○ダイソンデジタルモーター(DDM)
○フィルター

これらが分かると、ダイソン掃除機のシリーズ分類の違いがわかるようになります。

ただ、3つ一度に書くと、記事がものすごく長くなってしまうので、今回は、ダイソンのサイクロン技術からみる掃除機選びと、テーマを絞りました。

DDMとフィルターに関しては次回、まとめます。

ダイソンのサイクロン技術の変遷(おもなものを抜粋)

サイクロン

1970年代、当時の紙パック式掃除機としては最高級品を使っていたダイソン氏は、紙パックを交換しても、すぐに掃除機の吸引力が落ちてしまうことに不満を抱きました。

そこで掃除機を分解してみると、掃除機内部で目詰まりを起こし、空気の流れが阻害され、掃除機の吸引力が凋落していることに気づきます。

そんな折、木クズを遠心分離している装置を見て、掃除機のゴミ溜めカップのなかに入ってきた空気とゴミを遠心分離し、綺麗な空気をフィルターに流せば、目詰まりを起こさない掃除機ができるじゃないかと考えるようになりました。

こうして誕生したのが、『吸引力が落ちない』をキャッチコピーに掲げたダイソンの掃除機です。

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サイクロン技術のイメージ

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ゴミと空気の遠心分離のイメージは上図のような感じです。

ゴミと空気を取り込んだ後、遠心分離のため巻き起こっている風で、ゴミと空気が円錐型のコーンのなかに入る仕組みになっています。
ゴミや埃と、空気を分離したら、ゴミはカップに残り、綺麗な空気がフィルターに送られます。

サイクロン

現在の技術では、ミクロレベルの微細な埃や塵も分離しているのですが、円錐状のコーンが1本のサイクロンだったのはダイソンの初期のころの掃除機だけ。
その後、写真のように、コーンの本数が増えいき、コーンの配置も変わり、二層構造をとるなど、改良が加えられ、ゴミや塵埃と、空気を分離する性能が格段に向上します。

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写真の円錐状のコーンが放射状に並んで真ん中が空いていますが、『ルートサイクロン』という技術が使われていた時までは、真ん中にもコーンが並んでいました。

『ラジアルルートサイクロン』という方式以降、ダイソンはコーンの本数を増やすだけでなく、コーンのセンターを空け、ここに掃除機のフィルター部を配置することで、掃除機の小型化、軽量化を実現しています。

もっとも新しい技術は、センターを開け、放射状のコーンを2重にした『2 Tier Radialサイクロン』となります。
ただ、まだラジラルルートサイクロンを使った掃除機の製造販売が続いていますから、ラジアルルートサイクロンが使われてなくなった技術というわけではありません

たとえば、ダイソンのロボット型掃除機『Dyson 360 Eye』は、2 Tier Radialサイクロンを搭載した掃除機が発売されるようになってから、発売された掃除機です。

でも、人が手動で掃除する掃除機と、自動で掃除をするロボット型掃除機は、目的も、形状仕様も異なりますし、価格を無制限に高額にできるというものでもないので、ラジアルルートサイクロンの技術が採用されています。

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参考;32 Root Cycloneテクノロジー

現在、販売中のキャニスター型掃除機DC46は、『32 Root Cycloneテクノロジー』という名称のサイクロン技術が使われています。

放射線上に、2重のコーンが配置されていますから、新聞社系の記事のなかにはDC46を、2 Tier Radialサイクロンの仲間に入れているものもありますが、カタログなどでは『32 Root Cycloneサイクロンテクノロジー』と記載された製品なので、ここでは、どの仲間にも入れませんでした。

サイクロン技術も、古い技術と新しい技術の過渡期には、他のモデルではほとんど使われていない名称がつけられたものや、分類が難しいものが割り込んでいます。

シリーズとサイクロン技術の確認の仕方

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上図は、現在(2016年)ダイソン公式直販サイトか、ダイソン公式アウトレット店で取扱いがあるダイソン掃除機です。

実際は、公式アウトレットショップでは、現在キャニスター型DC48を扱っているのですが、公式アウトレットショップは、楽天とYahooへの出店となっており、売り切れ状況などが各店舗で違ってしまう可能性もあるため、この表はダイソン公式サイトが案内するアウトレット取扱い商品に準拠しています。

>>ダイソン公式アウトレットショップ取扱い商品一覧ページ

 

最新のシリーズを購入するときは、最新の技術を搭載していると考えてよいのですが、新しいものは価格が高いので、旧型でも良いなと考える方も多いと思います。

実際、楽天売れ筋ランキングをチェックすると、価格が落ちた旧型モデルも売れ筋なのです。

楽天売れ筋ランキングからみるダイソン掃除機の人気製品

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コードレス掃除機が人気という時代の傾向を反映していますね。
このランキングは情報が、随時、更新されていくので、毎日、図と同じランキング順というわけではないのですが、ランキングサイトの週間のほうを確認して上位にくるものは、デイリーでも上位のほうに来る傾向が強いです。

>>楽天掃除機売り上げランキングサイト

(週間とデイリー、リアルタイムは、『期間』を切り替えることで確認できます)

サイクロン技術の確認方法の具体例

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>>ダイソンアウトレットショップ DC35販売ページ

コストパフォーマンスが良いため、アウトレット商品ではDC35が人気商品となっています。
ダイソンアウトレットショップの商品ページの下のほうには、『製品仕様』の表が掲載されているので、ここで、『搭載サイクロンテクノロジー』をチェックすると、そのダイソンの掃除機が、どのサイクロン技術を使っているかがわかります。

このように、ダイソン製品を購入するときは、多くのお店が、製品仕様を掲載しているので、それを確認してみてください。
サイクロン掃除機にとって、サイクロン技術は、掃除機の性能のなかで重要な部分なので、ダイソン掃除機でも、どんなサイクロン技術を使った掃除機なのか掲載するようにしています。

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DC35やDC45はダインソンが公式に販売するスティック型コードレス掃除機のシリーズのなかで、サイクロン技術が、『ルートサイトクロンテクノロジー』だということに注意が必要です。

ダイソンのスティック型コードレス掃除機の場合、DC62以降に発売されたシリーズは、2 Tier Radial(ティアーラジアル)サイクロンが採用されています。

もし、同じアウトレット商品でも、価格差が小さいのなら、最新のサイクロン技術を搭載したDC62を購入したほうがお得感があります。

参考;

DC74は、公式アウトレットショップの商品一覧に掲載されていたので表に入っていますが、実際は、公式アウトレットショップでは、売り切れ状態なので、公式アウトレッショップでは購入できません。

>>ダイソン公式アウレットショップ DC74製品ページ

 

また、2015年にV6シリーズが発売された時、ダイソンはキャニスター型のDC63シリーズをV6シリーズのなかに組み込み、名前を変更しています。

こうしたシリーズ名の変更の影響で、コードレス掃除機のDC74シリーズは短期短命、コードレス掃除機のV6シリーズの陰に隠れる格好になりました。

量販店のなかには『DC74』という名前で商品を取り扱っているお店もありますが、DC62ほど価格も下がっていませんし、ショップのなかには、最新モV8シリーズが購入できる価格で売っているお店も珍しくありませんからDC72を購入するメリットもありません。

ダイソンの掃除機のシリーズ名が変更になった頃、ちょっとの期間しか、この名前で販売された機種がないため、プレミア価格ということなのかもしれませんが、DC72を検討するのなら、V6 もしくはV8シリーズを検討したほうがよいです。

>>DC74(型番dyson DC74 MC)楽天最安値ショップ一覧

 

コードレス掃除機はダイソンデジタルモーター(DDM)のバージョンもポイント

現在販売中のキャニスター型やアップライト型のコード付き掃除機の場合は、あまり気にしなくても良いのですが、バッテリ駆動のコードレス掃除機は、掃除機で風を巻き起こす役割を果たすモーターも、掃除機の駆動時間などに関わっています。

そのため、ダイソンの掃除機のシリーズ分類を知るには、サクロン技術のほかにダイソンデジタルモーター(DDM)の予備知識もあったほうが良いため、次回は、ダイソン掃除機のDDMやフィルターといった観点から、ダイソンの掃除機を比較してみたいと思います。

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