植物としてのオレンジ類は種類が数多くありますが、樹高10mほどの常緑高木が多く、原産地はインドのアッサム地方といったアジア南東部だといわれています。ただ、近年は、中国雲南地方も候補だという説もあるようで、これまで、『原産インド』とするアロマ関連書籍の記述も将来的には変わるのかもしれません(^_^.)

オレンジ

果実からはオレンジ系の精油が、花や葉からも果実とは違った種類の精油(エッセンシャルオイル)が生成できますが、スイートオレンジ(学名Citrus sinensis)は、もっとも広く栽培されているオレンジの種類。私たちの日常生活では、ネーブルや、バレンシアオレンジをイメージする方が多いと思います。
ちなみに、ダイダイは『ビターオレンジ』と呼ばれ、スイートオレンジとは区別されます。

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スイートオレンジ(スイートオレンジ)の概要

スイートオレンジの概要

精油としてのオレンジスイート(スイートオレンジ)は、心身に対しては、緊張感の緩和、イライラ解消、消化器の働きを整えるなどの作用があります。

また、抗菌作用にも優れていることや、柑橘系の精油は日本人好みすること、初心者向けのコストパフォーマンスがよい精油セットにも含まれていることが多いなどの理由から、掃除用途、芳香用途でも、よく使われる精油のひとつです。

>>さまざまなスイートオレンジ精油

 

スイートオレンジ(精油)の主要な成分から見る作用

オレンジスイート成分

成分比率について

成分比率は、書籍によって違いがありますが、私が表示している成分割合は、参考文献『カラーグラフで読む精油の機能と効用:三上杏平著』に準拠しています。

>>参考資料『カラーグラフで読む聖油の機能と効用』三上杏平著

 

心身への作用

Ach-E(アセチルコリンエステラーゼ)とは、神経組織、赤血球などに存在し、コリン作動性神経(副交感神経、運動神経、交感神経の中枢~神経節)といった神経伝達物質の1種であるアセチルコリンをコリンに分解する働きがあります。この活性を抑制することで、消化器官の働きを助けます。またAch-E活性抑制は、認知症の予防改善とも関係しています。

血流を促進させたり、胃腸の働きを助けたり、身体の働きを活発化させるため、食欲不振や、便秘などにもよいとされています。

リラックス効果もあり、こと柑橘系の香りは日本人に好まれることから、寝室の芳香にも使われ、就寝前の入浴にも使われます。

好きな香にもお国柄があるようで、アロマの本場、欧米人は、日本人ほど柑橘系の香を良い香りだとは感じないようですよ(*^_^*)。

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細菌やウィルス、虫などに対する作用

オレンジ

リモネンは柑橘類の果皮に多く含まれ、その香りを構成する物質の一つ。洗剤の汚れ落とし成分にも使われてきた歴史があります。

モネン自体が汚れ落としの成分として用いられ、抗菌、抗ウィルスといった作用もあわせもつため、オレンジ系の洗剤も掃除でも使われることが多い精油です。

こと、柑橘系の精油、キッチン、バスルームや洗面といった水まわりでの使用頻度が高くなりますが、床掃除との相性もよいことから、ラベンダーと並んでリビングの掃除でも用いられています。

また、オレンジスイートは、初心者向けのセットなどにも含まれていることが多く、コストパフォーマンスのよい精油のひとつ。掃除にも使いやすいという特徴もあります。

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おもな使用法

1-5スイートオレンジ精油

柑橘系の香りは日本人好みがすることから、アロマバス、トリートメント、スキンケア、ヘケア、芳香、掃除など、さまざまな用途に使われています。

 

注意事項

●酸化するのが早いので、精油は早めに使い切る必要があります。目安は、開封後、半年以内です。

●光毒性があるオレンジビター(ビターオレンジ)と間違えないこと

オレンジビターには光毒性があるが、オレンジスイートに光毒性はない

ネロリ花

柑橘系の精油は、肌についた状態で紫外線に当たると、皮膚にダメージを与える『光毒性』を持つものが多いです。

光毒性とは、精油を皮膚に塗布したまま、紫外線にあてると炎症を起こすなどの肌へのマイナス作用をさします。

光毒性を持つ精油を、濃度が高い状態で皮膚につけたまま、紫外線に当てると、日焼けと同様の現象が起こります。日焼けは、皮膚にとっては火傷と同じですから、変色してシミになったり、皮膚組織が破壊されたりという肌トラブルが起こることになります。

オレンジスイートや、マンダリンといった柑橘系精油には、光毒性はありませんが、レモン、グレープフルーツのほか、オレンジ系でもビターオレンジ(ダイダイ)から精製される精油『ビターオレンジ(オレンジビター)』は光毒性を持つので注意が必要です。

ただ、ビターオレンジの果実ではなく、ビターオレンジの花から精製されるネロリ精油は、スキンケアでも多用される精油です。

果実から精製されるビターオレンジ精油とは構成成分が違うため、光毒性はありません。

参考文献など

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