植物としてのラベンダーは、石灰質の山岳地帯、水はけのよい、やせた土地に育つ多年生の低木です。
紫色の群生した景色はとても、美しいですよね。

目次
『ラベンダー(Lavandula angustifolia)』、『真性ラベンダー(トゥルーラベンダー)』

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植物のラベンダーには種類があり、精油(エッセンシャルオイル)のラベンダーを抽出する種も数種類があるのですが、一般的なラベンダー精油とは、『ラベンダー(Lavandula angustifolia)』か、『真性ラベンダー(トゥルーラベンダー)』といった名称で販売されている製品です。
この記事では、『真性ラベンダー』と表記することにします。
真性ラベンダーは、精油のなかで、もっとも有名で、『万能の精油』と呼ばれるほどです。
効能作用については後述することにしますが、お値段も手ごろですし、気軽に使えるうえ、他の精油とブレンドしやすいなど、さまざまな観点から利点が多いのも特徴です。
ラベンダー精油の作用

日本国内のアロマーテラピー検定に準拠すると、精油の作用は、『心身への作用』、『皮膚への作用』、『細菌、ウィルス、虫などへの作用』、『人体へのマイナス作用』の4種に分類することができます。
このうち、真性ラベンダーの作用効能が多いのは、『心身への作用』と、『細菌、ウィルス、虫などに対応する作用』です。
心身への作用

真性ラベンダー精油の主成分の代表格は、酢酸リナリルというリナロールが含まれています。
リナロールとは、精油の芳香成分のひとつで、これに属する成分の含有量が、30%以上ある精油は、高い鎮静作用があり、『心身への作用』に関わる機能効能に、多く対応している傾向を強めます。
ちなみに、真性ラベンダーは4割あまりを占めています。
そのため、イライラ感や、月経に関わるウツウツとした精神状態、緊張状態を緩和し、結果的に、寝つきに問題が生じているときなどに利用すると、心を落ち着け、リラックス、睡眠促進を補助する効果が期待できるのです。
鎮痛効果もあるため、月経痛のひどいときに使うのも、好まれています。
また自律神経の調整をはかり、血圧降下、免疫の活性かなどの効果も期待できるため、更年期障害といった分野でも登場する精油です。
細菌、ウィルス、虫などに対応する作用

またリナロールには、抗菌、抗ウィルス、抗カビ、殺菌作用もあり、真性ラベンダーの用途を広げています。
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『真性ラベンダーが風邪予防になる』と言われるのは、ウィルスに抗う力を強めるからですね。
ただ、実際のところ、ラベンダーだけでは、菌、抗ウィルス、抗カビ、殺菌作用は弱いため、そうした機能効能が強いティーツリーという精油とブレンドして使ったりします。
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(それなら、真性ラベンダーいらないじゃん)と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、用途によっては、ラベンダーとブレンドしたほうがいいのです。
たとえば、掃除に使うのなら、ティーツリーだけでもよいかもしれません。
ですが、たとえば火傷の傷を癒すのなら、殺菌効果だけでなく、鎮痛効果、免疫力活性などの作用が高い真性ラベンダーも混ぜるほうがよいのです。
真性ラベンダーが『万能の精油』と呼ばれる背景には、相性のよい精油が多く、真性ラベンダーの作用を、他の精油の作用効能にプラスしやすいという特徴もあるからなのです。
おもな使用法

真性ラベンダーは、おもに、芳香浴、スキンケア、ヘアケア、トリートメント、アロマバスとして使用します。
芳香浴は、アロマポットやディフューザーなどを使う香を香りして嗅ぐ使い方です。
スキンケア、ヘアケア、トリートメントは、手作りコスメの分野ですね。化粧水、クリームに混ぜたり、オイルにまぜてマッサージしたりといった使い方です。

アロマバスは、お風呂に、精油を使います。精油だけでも、楽しめますが、岩塩や、クレイ(泥)、重曹、クエン酸、バスボムなど、美容健康の作用をプラスできるものと、あわせて使うことが多いですが。
そのうち、こうした分野のレシピもアップしていきたいと思います。
注意事項
妊娠初期は使用を避ける。
高濃度で利用すると、逆に覚醒してしまい眠りを妨げるため注意する。
血圧を下げる作用もあるので、低血圧の人も注意すること。
参考書籍など
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