重曹とクエン酸をあわせて使うことで炭酸水が作れます。これを入浴剤に使うことで、おうちで炭酸風呂が楽しめますが、いったい炭酸風呂は、どんなふうに美容と健康に良いのでしょう? 今回はそんなお話と、重曹とクエン酸を用いた基本的な炭酸風呂の作り方についての記事です。

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炭酸水の効果

血流促進、血行改善

炭酸は、血管を広げ、血流を促す効果があります。また、天然温泉の炭酸泉は、30度台前半から後半の低温であることもあり、心臓にかける負担が少なく、血流が改善できるため、動脈硬化や心臓病が多いドイツや東欧では炭酸泉を『心臓の湯』と呼ばれ、湯治や予防に炭酸泉が使われています。
もちろん、血流がよくなるため、冷え性や、体の痛み、肩こり、腰痛といった症状も緩和されますが、ふつうの湯に比べ保温性が高いため、体の芯まで温めやすいという特徴があります。市販の入浴剤のなかにも炭酸ガスの保温効果を謳った製品がありますよね。

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抗酸化、老化防止

炭酸ガスは水に溶けると炭酸水、酸性の水溶液になりますが、炭酸入浴は血液をアルカリ性にする作用が働きます。というのも、活性酸素の働きを阻害するからなのです。
酸素は人が生きるのに必要不可欠なものですが、酸素は細胞を酸化させ、老化や動脈硬化などの病気を引き起こす作用が分かってきました。

不規則な生活をしたり、暴飲暴食、飲酒喫煙など、さまざまな要因で、体内の活性酸素は増えていまいますが、増えすぎた活性酸素を抑えるために、抗酸化物質を摂取するのも健康にも、美容にも良いことで、いぜん、私はトマトジュースに関する記事を書いているので、興味がある方は、そちらもごらんになってください。

トマトが得意じゃないのに、トマトに魂を縛られた人向け カゴメ『あまいトマト』

炭酸入浴は、この活性酸素を阻害する働きも期待できます。

血液中に吸収された炭酸ガスはブクブクという泡を吹いているわけではなく、大半が水とくっつき、炭酸水素イオン(重炭酸イオン)となり、これが活性酸素の働きを阻害、血液の酸化を防ぐ効果を発揮するのです。そのため、炭酸入浴は健康にくわえ、美容面でも効果があり、炭酸入浴のほか、炭酸洗顔、炭酸パックなどの美容方法が存在するのです。

 

重曹とクエン酸を利用して家庭で炭酸風呂を作る

家庭では、重曹と(炭酸水素ナトリウム、重炭酸ソーダ)とクエン酸を利用して、炭酸風呂を作ることができます今日現在、アマゾンのバスボム(固形入浴剤)の売れ筋ランキングのトップに来ている商品も炭酸入浴剤を見ても、重曹が使われているのがわかるとおもいます。重曹は市販の炭酸入浴剤にも使われているのです。

重曹とクエン酸は、固体のままでは反応しませんが、重曹は酸を加えると発砲作用が働きます。また、クエン酸には、副腎皮質ホルモンの働きを助けるという効果があります。副腎皮質ホルモンは何十種類もあるのですが、たとえば、自立神経の乱れを整えたり、性ホルモンをつくる働きを助けたりします。女性の場合、性ホルモンは卵巣でも作られていますが、更年期になり、閉経してしまうと卵巣からの女性ホルモン分泌は止まってしまいます。そのため、クエン酸の効果が説明されるときに、しばしば更年期障害の話も登場するのですね。

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私が持っているものの例ですが、写真の左のクエン酸は食用可能な粉末タイプ、中央は食用の液体タイプ、右側は食用不可、掃除や洗濯用途のクエン酸の商品です。クエン酸も、重曹も、ざっくり分けると、食用にできるものと、食用にできないものがあります。

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使用する重曹とクエン酸のグレードに関する注意

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重曹やクエン酸は食用(食品添加物)としても利用されていますが、商品としての重曹やクエンは、どれでも食用にできるわけではありません。
クエン酸に続き、今度は、私が使っている重曹の写真をみっつ写真に並べましたが、左は食用可能な商品、中央は食用不可ですが洗顔や入浴剤として利用することが可能な商品、左側の商品は、かの有名な100均ブランドの重曹で食用、入浴ともに不可です。

 

『使えないものは、使っちゃダメ』が原理原則です

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しばしばネット上の記事では、食用ではない重曹やクエン酸を使って、入浴剤を使っていいのかという質問が見受けられます。『成分に大した差がないのだから、使っても大丈夫に決まっているじゃん』という記事、『使うのなら、食用にしてください』という記事が混在していますが、どんな製品も、パッケージの注意事項に、『使うな』と書いてあるものは、使わないのが原理原則ですね(*^_^*)。もちろん、総じていえば、価格は食用のものが一番、高くなります。

食用なら、洗顔や入力用途に使っても問題ありません。また、先ほど例にした重曹のように、洗顔、入浴剤用途まではOKという、食用不可でも、洗顔や入浴剤用途に使える商品もあるので、一概に食用でなければならないともいえません。

実害があろうが、なかろうが、製品の注意事項に従うのが正しい判断であることには変わりません。それを破って問題が起きたとしても、『自己責任』というやつです。

私は、そういうことが気になるタイプ。『使っちゃダメ』というものを使っても、気分よくお風呂タイムを楽しめないので、使ってよいものしか使わないことにしています(*^_^*)。

 

炭酸入浴剤に使う重曹とクエン酸の割合

重曹2に対してクエン酸1の割合のレシピが主流です。

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私が使っている掃除洗濯にくわえ、入浴用途まで可能な重曹は、湯180リットルから200リットルに対して、重曹30gとなっています。つまり、この場合、クエン酸は15gという割合になりますね。
ネット検索においても、一般的な家庭のお風呂では、重曹30gに対して、クエン酸15gというレシピが多いです。

 

オプションを加えて楽しむこともできる

エッセンシャルオイルや、クレイ(美容で使われる泥)などを加えて、自分好みのバスタイムを楽しむことができます。

クレイ(泥)に関しては詳しく説明した関連記事があるので、興味がある方は、過去記事をごらんください。

クレイ(泥)パックの力でお肌をお掃除 ☆彡 ナチュラルクリーニング実践オバサン編

 

注意事項

重曹やクエン酸を使った掃除ができない風呂釜では使えない

大理石や、アルカリ系の洗剤が使えない金属を使っているお風呂、あるいは部品にそれらを使っている循環風呂では、重曹やクエン酸を使った入浴剤は悪影響を及ぼすリスクがありますので使えません。

 

炭酸風呂の温度は控えめに

炭酸温泉が30度代だというお話はしましたが、お風呂は42度以上の温度になると動脈硬化が起こりやすくなります。炭酸は保温効果が高いので、38度ぐらいのお湯にゆっくりと漬かるのがよいといわれています。

 

お掃除と洗濯

重曹はお風呂の酸性汚れを、クエン酸はアルカリ汚れを落とすのに使われていますから、重曹とクエン酸を使った入浴剤を入れることで、お風呂掃除も楽になります。
また、残り湯を使って洗濯することもできます。

重曹のようなナチュラルクリーニングで使われるアルカリ剤は洗濯洗剤としても使われているので問題ありません。クエン酸は、アルカリ剤を使った洗濯の柔軟剤として使われますが、すすぎ洗いのほうで使うものですから、洗浄剤を用いた洗濯では関係ありません。

 

次回は、関連記事として、重曹とクエン酸、そしてクレイ(泥)などを使った、かわいらしいバスボム(固形入浴剤)のレシピをアップしたいと思います。
 

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