今回は、浴室の蛇口、シャワーヘッドといったステンレスまわり、鏡のナチュラルクリーニングです。

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人体の皮脂や垢は酸性汚れですから、アルカリ性の洗浄剤で中和して落としますが、石鹸を使う場所では石鹸カスが残ります。石鹸カスはアルカリ汚れですから、汚れを中和するためには酸性の洗浄剤を使います。また水垢のカルシウム質の汚れも、アルカリ性の汚れであり、酸性の洗浄剤で落とすことができます。今回はクエン酸を利用します。

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シャワーヘッドのクエン酸浸け

①シャワーヘッドのつけ置き

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掃除本のなかでも、クエン酸は、どれぐらいの量使うかが、ばらつきの大きなナチュラル洗剤です。
『水1Lに対して、クエン酸、大匙4』という本もあれば、『水2Lに対して大匙1程度』という本もあります。
そのため、この間に収まっているような濃度なら問題ないかと思いますが、自分が使っているクエン酸の裏書きの説明を確認するのがベストだと思います。つけ置きの濃度が書いてあれば、その指示に従います。
つけ置きに関する記述がない場合は、自身が掃除したいシャワーの汚れを具合と、パッケージ裏の類似の用途を参考にすると良いと思います。
一般的に、洗浄に使用する(ポットなどすすぎ洗い可能な洗浄の意)クエン酸の濃度は5%前後が目安と言われています。

②付け置き後、すすぎ、マイクロファイバーで乾拭きする
時間は、対象物の汚れ度合いによっても異なると思います。15分ぐらい放置した後、汚れが落ちるようなら、すすぎ洗いして、マイクロファイバーで拭き取ります。アルカリ剤の掃除で、一度、スポンジやブラシでこすり洗いしているので、仕上げに水気を取り、磨けば汚れが落ちると思いますが、もし、マイクロファイバーで取れない汚れが目についた場合は、再度、スポンジやブラシでの掃除を試して、すすいでから、水気を取り、磨いてください。もし、15分では汚れが取れないようなら、付け置き時間を長くし、様子を見ながら掃除します。

 

蛇口と鏡はクエン酸パック

直接、つけおきできない蛇口や鏡は、クエン酸スプレー、キッチンペーパー、放置時間によってはラップも使ってパックします。

①クエン酸スプレーを作る

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私が使っているクエン酸は、200ccの水に、小匙1杯を入れ、クエン酸スプレーを作ると書いてありますが、他の割合も見かけると思います。たとえば、国民生活センターがサイトで公開している資料では、水100mlに対して、クエン酸は、小匙1~2です。ただ、この場合、『揮発しないので、十分に水拭きする』という表記もあります。
二度拭きするか、しないかによっても、水とクエン酸の割合表記が異なるので、注意しましょう。

国民生活センター参照資料; http://www.kokusen.go.jp/wko/data/bn-siritai.html

今回は、水洗いできる環境なので、一般的な洗浄環境で使われる5%前後を目安にしても良いかと思います。

②水道や鏡をパックする

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もちろん、鏡、蛇口のほか、他のステンレスまわりも、同様にクエン酸パックできます。

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時間は、これも汚れ度合いや、使ったクエン酸スプレーの濃度によっても違いが出ると思いますが、15分ぐらいを目安に、一度、チェックして、1時間放置しようとか、2時間放置しようとか、パック時間を調整してください。
また、長時間放置する場合は、乾燥を防ぐために、ラップで包んでおくと良いでしょう。

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③水ですすぎ流し、乾いたマイクロファイバーで磨く
こちらも、シャワーの掃除同様、すすぎ洗いして、掃除が終わったら、水気を拭き取り、さらに乾いたマイクロファイバーで磨きます。

まとめ

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鏡のうろこ汚れはクエン酸では掃除できない

実は、水垢汚れには、カルシウム質の汚れのほか、ケイ酸(シリカ)質の汚れの2種類があります。
前者は、クエン酸で中和、掃除できますが、後者の掃除は簡単にはいきません。
水が蒸発する際、水道水に含まれるケイ素が残った汚れは、化学的な結合力が強く、時間の経過とともに硬化し、水に溶けない白い筋状の汚れになります。これが、鏡のうろこ汚れです。
このタイプの汚れは、酸性の薬品に対しても高い耐性を持ちます。強力な酸性薬には溶けますが、それは劇物ですから、一般的な家庭の掃除で扱うような代物ではありません。
当然、クエン酸や酢で、どうにかなる汚れであるはずもなく、業務用の酸性洗剤でも溶かすのが難しいです。

日常的なお手入れとは、また違った掃除になりますし、ナチュラルクリーニング云々という話でもないので、次回は、お風呂掃除の番外編として、鏡のうろこ汚れの掃除に特化した記事をアップしたいと思います。

 

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