植物としてのグレープフルーツは樹高6~8m、果実がブドウのように成ることから、その名がつきました。
柑橘類のなかでは、果実が大きく、果肉はホワイトとピンクがあり、果皮には厚みがあります。

グレープフルーツ

アロマで使われる精油(エッセンシャルオイル)で『グレープフルーツ』といえば、果肉が白いグレープフルーツから抽出された『グレープフルーツ・ホワイト』をさし、果肉がピンクのグレープフルーツから抽出された精油は『グレープフルーツ・ピンク』と区別されます。

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グレープフルーツ(グレープフルーツ・ホワイト)の概要

グレープフルーツの概要

精油としてのグレープフルーツ(グレープフルーツホワイト)は、スイートオレンジ同様、成分の95%以上をリモネンが占めています。

そのため、リモネン由来の作用、緊張感の緩和、イライラ解消、結構促進、抗菌作用など、オレンジスイートとの共通点も多いです。

また、さまざまな用途で、オレンジスイートか、グレープフルーツかという選択ができますが、グレープフルーツ特有のプラス要素、マイナス点も注意する必要があります。

掃除では、香りの面で、甘さが控えめな分、他の精油とのブレンドがしやすく、数種類の精油をブレンドして使うときは、オレンジスイートよりもグレープフルーツ・ホワイトを好むレシピも多いです。

>>さまざまなグレープフルーツ・ホワイト精油

 

グレープフルーツの主な成分から見る作用

グレープフルーツの成分

成分比率について

成分比率は、書籍によって違いがありますが、私が表示している成分割合は、参考文献『カラーグラフで読む精油の機能と効用:三上杏平著』に準拠しています。

>>参考資料『カラーグラフで読む聖油の機能と効用』三上杏平著

心身への作用

Ach-E(アセチルコリンエステラーゼ)とは、神経組織、赤血球などに存在し、コリン作動性神経(副交感神経、運動神経、交感神経の中枢~神経節)といった神経伝達物質の1種であるアセチルコリンをコリンに分解する働きがあります。この活性を抑制することで、消化器官の働きを助けます。またAch-E活性抑制は、認知症の予防改善とも関係しています。

注目成分 ヌートカトン

グレープフルーツ

微量ですが、ブレープルーツ特有の成分であるケトン類のヌートカトンは脂肪溶解作用を持つことで知られ、ジュニパー精油との併用で、ダイエット、セルライト向けのもみだし(マッサージ)で非常に高い人気を誇っています。分解した老廃物は、リンパや血流に乗せ排出しなければならないため、この作用を得意とする精油と組み合わせて使われているのです。

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ヌートカトン分は、交感神経を刺激し、活性化させることにより、脂肪燃焼効果をあげる事ができます。交感神経が強く働くと、脂肪燃焼を促すたんぱく質が生み出される為です。

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そのため、グレープフルーツ精油は、マッサージ用途でも非常に人気の高いですが、肌への刺激が強めですし、後述する高毒性もあるため、スキンケアでもフェイシャルへは好まれない精油です。

 

細菌やウィルス、虫などに対する作用

リモネンは柑橘類の果皮に多く含まれ、その香りを構成する物質の一つ。洗剤の汚れ落とし成分にも使われてきた歴史があります。

リモネン自体が汚れ落としの成分として用いられ、抗菌、抗ウィルスといった殺菌消毒作用もあわせもつため、オレンジスイートかグレープフルーツかといったという洗濯で、掃除でも使われることが多い精油です。

 

おもな使用法

1-5グレープフルーツ精油

柑橘系の香りは日本人好みがする上、殺菌消毒作用や脂肪溶解作用など、用途も幅広く、アロマバス、トリートメント、スキンケア、ヘケア、芳香、掃除など、さまざまな分野で人気の高い精油のひとつです。

ただ、オレンジスイートと違い、光毒性に注意する必要があります。

 

注意事項

●高濃度で使うと肌に刺激を感じる

●光毒性がある

光毒性

柑橘系の精油は、肌についた状態で紫外線に当たると、皮膚にダメージを与える『光毒性』を持つものが多いです。

光毒性とは、精油を皮膚に塗布したまま、紫外線にあてると炎症を起こすなどの肌へのマイナス作用をさします。

光毒性を持つ精油を、濃度が高い状態で皮膚につけたまま、紫外線に当てると、日焼けと同様の現象が起こります。日焼けは、皮膚にとっては火傷と同じですから、変色してシミになったり、皮膚組織が破壊されたりという肌トラブルが起こることになります。
そのため、マッサージなどで肌に使用した場合は、数時間は、紫外線を浴びないよう注意する必要があります。

参考資料など

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